【獣医師監修】お散歩で健康維持! 愛犬とのお散歩で気をつけたいこと

2023.03.13

  • 散歩

【獣医師監修】お散歩で健康維持! 愛犬とのお散歩で気をつけたいこと

犬を飼ったら毎日の日課に必ず取り入れなければいけないのがお散歩です。
お散歩は、室内や庭など限られた空間で暮らしている愛犬にとって貴重な社会を見る時間であり、大好きな飼い主さんと一緒に歩く楽しく幸せな時間です。
そしてお散歩は愛犬にとって健康維持のために必要不可欠な運動の時間でもあります。

今回は愛犬の健康を守るために大切なお散歩について詳しくお話しします。

最適なお散歩の時間と距離は?

お散歩の時間と距離の目安

お散歩は歩く時間や距離が長ければ長いほど愛犬の健康にいい、というわけではありません。
愛犬の健康を維持するためには、その子にとって適正な運動量があります。愛犬の様子をみながら適正な運動量を知ることが、飼い主としての努めです。

一般的なお散歩の距離の目安
小型犬:1日1~2回20~30分ほどで歩ける距離(1~2km程度)
中型犬:1日2回30分ほどで歩ける距離(2km程度)
大型犬:1日2回30分から60分ほどで歩ける距離(2~4km程度)

大型犬は室内でたくさん運動するのは難しいので、お散歩の時間を長くとってあげましょう。
しかし、長すぎるお散歩は腰や足の関節に負担になることもあるため注意しましょう。

犬種によってお散歩の運動量を調整しよう

からだの大きさだけではなくその犬種が元来どんな仕事に従事してきたのかも必要運動量に大きく影響します。

もともと動物を狩るための狩猟犬だったビーグルやミニチュア・ダックスフンドなどの犬種、広い牧場を駆け回る牧羊犬だった‎ボーダー・コリーやシェットランド・シープドッグなどは、より多くの運動量が必要です。
逆に愛玩犬だったチワワやマルチーズなどは、短い時間でも十分に必要運動量を満たします。

愛犬の様子を見ながら必要なお散歩の量を知ろう

愛犬の無駄吠えや甘噛みが目立つ場合、運動不足が要因なこともあります。必要運動量が満たされることにより、犬のストレスは大幅に軽減されます。

お散歩の後、愛犬がまだまだ元気いっぱいな様子でしたらお散歩の時間をもう少し長くしてみましょう。
反対に途中で足を止めたりスピードが遅くなったり、帰宅後にぐったりしていたらお散歩が長すぎるのかもしれません。

とくに多頭飼育の場合は、運動のしすぎや運動不足になりがちです。愛犬一頭一頭しっかり様子をみてあげる事が大切です。

愛犬の様子を見ながら必要なお散歩の量を知ろう

暑くない?寒くない?~お天気や気温も忘れずにチェック~

快適なお散歩時間を楽しむには、季節や時間、天候にも気を配る必要があります。
「暑い」「寒い」と言葉にはできない愛犬の気持ちを愛犬の表情や行動から読み取ってあげましょう。

夏~暑さに注意したい犬種~

犬は人間よりも地面に近い位置を歩くため、アスファルトの熱をダイレクトに感じます。

パグやシー・ズーなどの鼻の短い短頭種は暑さに特に弱い犬種です。
寒い地方原産のシベリアン・ハスキーなど厚い被毛をもつ犬種も暑さに弱いため注意しましょう。

夏~肉球のケアも忘れずに~

夏の熱々のアスファルトは愛犬のかわいい肉球を焼いてしまいます。火傷防止のためにも暑い季節は太陽の陰る早朝や夕暮れ時のお散歩を心がけましょう。

アスファルトではない道をお散歩コースに選んでみるのも良いです。肉球保護の靴なども売られていますので、活用してみるのも良いかもしれませんね。

冬~寒さに注意したい犬種~

ミニチュア・ピンシャー、チワワ、トイ・プードルなどのからだの小さい小型犬は寒さに要注意です。特に室内で飼われている犬は体温管理が苦手です。
寒さに弱い愛犬には、人間と同様に温かな衣類を着せてあげる事も良いかもしれません。

放置すると皮膚病の原因に!~お散歩後のケア~

お散歩から帰った際、愛犬の被毛と肉球のお手入れは、どんな日でも欠かさずに行ってください。
お散歩でついた汚れは、放置すると被毛の絡まりや皮膚病の原因になる恐れがあります。
特に雨の日は濡れたままにせず、念入りに汚れを落とし乾かしてあげましょう。
かわいい愛犬がいつまでも健康でいられるように、愛犬と一緒にお散歩を楽しんでください。

SBIプリズム少短の獣医師 藤沼淳也

監修者プロフィール

獣医師 藤沼 淳也

獣医学部卒業後、動物病院にて臨床業務に従事。
猫専門病院の院長を経て、現在はより良いペットの生活環境の構築に尽力。

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※本記事は犬の飼い主さまの体験談を基に当社経営企画部にて編集構成しております。