【獣医師監修】愛犬の足がおかしい~病気のサインと対策~

2023.10.23

  • 病気
  • 足の異常

【獣医師監修】愛犬の足がおかしい~病気のサインと対策~

もし、愛犬がある日突然足を痛がるしぐさをしたら、一体何を考えますか?
少し前まではいつも通り元気だったのに、急に足を痛がるしぐさが見られた場合、愛犬の筋肉や骨に何か異常が起きたのかもしれません。
今回のコラムでは、愛犬が足を痛がる原因や対策について紹介します。

愛犬の足に異常が見られたら

一言で足の異常と言っても、【足を引きずる】【足をあげる】【足に力が入らない】など、さまざまな症状があります。
元気や食欲があってもすぐに治療が必要な場合もありますので、愛犬の歩き方や足に異変を感じたら動物病院を受診した方が良いでしょう。

愛犬の足に異常が見られたら

早急に動物病院を受診する必要がある場合

元気や食欲がない

他の足と比べて腫れている

大量に出血している

足を地面につけることができない

痛がって鳴いている

犬の足の異常から考えられる病気

歩き方や足に異常をきたす可能性のある病気をいくつかご紹介します。

椎間板ヘルニア
激しい運動・肥満・老化などにより、脊椎の骨と骨の間にある椎間板が飛び出して神経を圧迫することで、足が動かなくなったり、立てなくなったりします。

骨折
交通事故のような外傷性のものや病気により骨が脆くなることによる病的なものなど、原因はさまざまです。骨折により、患部の痛みや腫れ、足を地面につけることを嫌がる様子などがみられます。

けが
足や肉球のけが、爪折れなどでも歩き方に異常がみられることがあります。

膝蓋骨脱臼
膝のお皿が本来ある位置からずれてしまう病気です。成長期での発症が多く、足を上げたり、足の痛みをともなうこともあります。

前十字靭帯断裂
膝関節内の靭帯が切れてしまうことにより、足の痛みや足を上げるといった症状がみられます。靭帯が切れたままにしておくと関節炎を続発することもあります。

腫瘍
腫瘍の中には、足に病変をつくり、足の痛みや歩行困難に陥るものもあります。

犬の足の異常から考えられる病気

獣医師に伝えよう!~犬の足に異常が見られた際の観察ポイント~

犬の足に異常が見られた場合、以下のポイントに注目して獣医師に伝えましょう。
この観察ポイントは獣医師が病気を診断するうえでとても重要になります。

異常のある足はどこの足か確認しよう

腫れや出血、上げている足など、異常のある足はどの足なのかチェックしましょう。
ただし、確認のために無理に歩かせたり、患部を必要以上に触ると、症状が悪化してしまうこともあるので注意しましょう。

足に異常がみられたのはいつからか確認しよう

いつまで正常でいつから足に異常がみられたかを確認しておきましょう。

歩き方に異常がある場合は動画を撮っておこう

歩き方に異常がある場合は動画を撮っておくと良いでしょう。
家では歩行に異常がみられたのに、動物病院では歩行に異常がみられないということがあります。これは治ったのではなく、痛みを隠して歩いているだけかもしれません。そのため、歩き方の異常がみられたときの動画を撮影しておくと診療の手助けになります。

獣医師に伝えよう!~犬の足に異常が見られた際の観察ポイント~

足腰への負担を軽減させるための対策

飼育環境の改善によって足腰への負担を軽減させることができます。

飼育環境改善の例

フローリングは滑りやすいため、カーペットやマットを敷く

段差が激しい場所(体高以上の高さ)へは連れて行かない

ソファなどの段差が激しい場所には緩やかな階段をつける

激しい運動をさせない

危ないかもしれないと感じる部分は、ひとつずつ解消していきましょう。環境を改善することで、愛犬の足腰への負担を軽減し、症状の悪化を防ぎましょう。

実際の治療例

※過去の当社への保険金請求データをもとに、シミュレーションした事例です。
※下記の診療費等のデータは一例であり、一般的な平均・水準を示すものではありません。

甲斐犬5歳 保険金給付事例
病名
骨折
ペット品種
甲斐犬
事故年齢
5歳0か月
加入プラン
プレミアム

治療費合計:143,827円

保険金支払額:137,034

給付率:95.3% 自己負担率:4.7%

保険金種類 治療費用 保険金支払額 自己負担 自己負担の内容
入院1日目 9,180
入院2日目 3,780
手術保険金 51,462 51,462 0
入院3日目 5,292
入院4日目 5,270
入院5日目 4,752
入院6日目 3,780
入院7日目 4,752
入院8日目 4,428
∟入院合計額 41,288 41,288 0
通院1日目 1,620 1,620 0
通院2日目 5,584 5,584 0
通院3日目 540 540 0
通院4日目 4,860 4,860 0
通院5日目 4,860 4,860 0
通院6日目 17,453 12,000 5,453 補償限度額超過
通院7日目 1,620 1,620 0
通院8日目 3,740 3,200 540 予防薬類
診断書費用保険金 10,800 10,000 800 補償限度額超過
合計 143,827 137,034 6,793

骨折した甲斐犬が治療のため入院、手術、通院したところ、143,827円の治療費用となりました。
当社ペット保険のプリズムペット プレミアムプランに加入していた場合は、137,034円が支払われ、自己負担は6,793円です。

わんちゃんにおすすめなペット保険はこちら

病気やけがは突然訪れます

「動物病院の高額な治療費が気になり、気軽に通院できない…」
そんな時、ペット保険に入っていれば負担が軽くなります。大切な家族である犬がいつでも適切な治療を受けられるようにペット保険の加入も検討してみてください。

わんちゃんにおすすめなペット保険 プリズムペット

SBIプリズム少短の獣医師 藤沼淳也

監修者プロフィール

獣医師 藤沼 淳也

獣医学部卒業後、動物病院にて臨床業務に従事。
猫専門病院の院長を経て、現在はより良いペットの生活環境の構築に尽力。

お役立ち情報、コラム一覧へ戻る