もくじ
膀胱結石とは、膀胱内に石(結石)がたまってしまう病気です。結石があることで、頻尿、血尿などの症状を引き起こします。結石が尿道に詰まり、排尿できなくなってしまうと、膀胱が破裂したり、尿毒症になるおそれもあり、命にかかわります。
膀胱結石を重症化させないためには適切に対処することが大切です。
今回は膀胱結石について解説していきますのでぜひチェックしてみてください。
結石の種類~ストルバイト結石とシュウ酸カルシウム結石が80~90%~
膀胱内にできる結石にはいくつか種類があります。
リン酸アンモニウムマグネシウム(ストルバイト)結石、シュウ酸カルシウム結石、尿酸結石、シスチン結石が代表的な結石です。
これらの結石うち、ストルバイト結石とシュウ酸カルシウム結石が犬猫の膀胱結石の80~90%でみられます。
膀胱結石の原因~食事・排尿回数・好発品種~
膀胱結石の主な原因を以下にあげます。
尿路感染
細菌性膀胱炎のような細菌感染があると、尿のpHがアルカリ性に変化します。
アルカリ性の尿の中ではストルバイト結石ができやすくなります。
食事
結石の成分となるようなミネラルやたんぱく質が多く含まれるフードが結石の原因になります。
排尿回数が少ない
排尿回数が少ないと膀胱内に尿が長時間滞留することになり、尿の濃度が高まります。濃い尿の中では結石ができやすくなります。
好発品種
犬はミニチュア・シュナウザー、ヨークシャー・テリア、ビション・フリーゼなど、猫はヒマラヤン、ペルシャ、アメリカン・ショートヘアなどが結石ができやすい品種としてあげられます。
膀胱結石の症状~尿道に詰まると命に関わるおそれも~
結石が尿道に詰まると非常にキケン!
膀胱内に結石があると、頻尿や尿漏れ、血尿などの症状が現れます。
結石が尿道に詰まってしまうこともあり、このような状況では尿が出せなくなってしまいます。
詰まりを解除しないと膀胱破裂や急性腎不全など、命に関わる病態につながるおそれがあり非常に危険です。
また、膀胱結石が尿路感染症や膀胱炎の原因となることもあります。
膀胱結石の治療~食事療法、外科手術~
膀胱結石の治療は結石の種類によって異なります。
ここでは犬猫で主にみられるストルバイト結石、シュウ酸カルシウム結石の治療法について解説します。
ストルバイト結石の場合
ストルバイト結石の場合、食事療法により結石が溶けることもあります。
しかし、結石の大きさや症状によっては外科手術が必要になることもあります。
尿路感染がある場合は抗生剤で感染症の治療をします。
シュウ酸カルシウム結石の場合
シュウ酸カルシウム結石は食事で溶かすことができないため、外科手術で結石を取り除きます。
いずれの結石においても、治療後は再発予防のため、食事管理が必要になります。
予防~適切な食事管理と水分摂取がカギ~
適切な食事を
膀胱結石予防のためには適切な食事管理が大切です。また、十分な水分摂取量の確保、トイレを我慢させないことも大切です。
冬場は水を飲まなくなるので、少し温めてあげたり、フードをふやかしてあげるなどの工夫をすると良いかもしれません。
保険金お支払い例
※過去の当社への保険金請求データをもとに、シミュレーションした事例です。
※下記の診療費等のデータは一例であり、一般的な平均・水準を示すものではありません。
- 病名
- 膀胱結石
- ペット品種
- ヨークシャー・テリア
- 事故年齢
- 6歳
- 加入プラン
- いつでもパックプレミアム
治療費合計:178,120円
給付率:92.3% 自己負担率:7.7%
- 給付事例の詳細はこちら
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保険金種類 治療費用 保険金支払額 自己負担 自己負担の内容 通院1日目 17,890 12,000 5,890 補償限度額超過 手術 111,840 111,840 0 入院1日目 29,400 - - 入院2日目 4,850 - - 入院3日目 9,610 - - ∟入院合計額 43,860 36,000 7,860 補償限度額超過 通院2日目 4,530 4,530 0 合計 178,120 164,370 13,750
ヨークシャー・テリアが治療のため2日間通院、3日間入院したところ、178,120円の治療費用となりました。
当社ペット保険のプリズムペット いつでもパック プレミアムに加入していた場合は、164,370円が支払われ、自己負担は13,750円です。
犬と猫の膀胱結石に備える!おすすめのペット保険
犬と猫の「膀胱結石」も補償対象
「動物病院の治療費が気になり、気軽に通院できない…」
そんな時、ペット保険に入っていれば負担が軽くなります。大切な家族である愛犬・愛猫がいつでも適切な治療を受けられるようにペット保険の加入も検討してみてください。
監修者プロフィール
獣医師 藤沼 淳也
獣医学部卒業後、動物病院にて臨床業務に従事。
猫専門病院の院長を経て、現在はより良いペットの生活環境の構築に尽力。