【獣医師監修】猫の代表的な目の病気3選~結膜炎、角膜炎、白内障について知ろう~

2024.2.22

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【獣医師監修】猫の代表的な目の病気3選~結膜炎、角膜炎、白内障について知ろう~

今回のコラムでは、猫の「結膜炎」「角膜炎」「白内障」についてご説明します。

猫の目やにについて知ろう

猫の目頭などに茶褐色の目やにが付いていることがあります。
少量であれば、正常な新陳代謝によるものなので心配ありません。目やにには涙の中に含まれている粘液や古くなった細胞、塵などが含まれています。
しかし、目やにや涙がいつもより多いときは、目の病気や体調不良のサインかもしれませんので動物病院へ連れて行きましょう。

猫の「結膜炎」~猫によくみられる目の病気~

猫の「結膜炎」~猫によくみられる目の病気~

結膜炎は猫でよくみられる目の病気です。

結膜炎の症状

結膜とはまぶたの裏側にある粘膜のことです。この部分に炎症が起きるのが結膜炎です。
かゆみや痛みのために、前足で何度も目を擦ったり、顔を床に擦り付けたりします。

結膜炎の原因

結膜炎の原因は、外傷、ほこりなどの異物、細菌やウイルス感染などです。
猫風邪を引き起こすヘルペスウイルスやカリシウイルス、クラミジアなどの感染は結膜炎の原因にもなります。

結膜炎の治療

結膜炎の原因に応じた点眼薬や眼軟膏を使用します。
目やにがひどい場合は、目や目の周りを洗浄しきれいにします。

家でも目やにが溜まってしまう場合は、優しく拭き取ってあげましょう。ただし、強引に目やにを剝がそうすると目やまぶたを傷つけてしまう恐れがあるため注意が必要です。

結膜炎の予防

ワクチンによって感染を予防できるものもあるため、定期的にワクチン接種を受けましょう。
完全室内飼育にすることで、ウイルスなどの病原菌との接触や他の猫とのけんかによる外傷を防ぐこともできます。屋外に出す必要がなければ完全室内飼育にすることをおすすめします。
また、ストレスにより風邪など体調を崩すこともあるため、愛猫が過ごしやすい環境を整えてあげましょう。

結膜炎の予防

猫の「角膜炎」~手術が必要な場合も~

角膜炎も猫の目の病気としてよく知られています。
目の前面を覆っている透明な膜が角膜です。角膜炎は角膜に炎症が起きる病気のことです。

角膜炎の症状

猫の角膜炎の症状は、頻繁に瞬きをする、涙や目やにの量が増えるなどです。

角膜炎の原因

角膜炎の原因は、ほこりなどの異物、外傷、細菌やウイルス感染などが挙げられます。

角膜炎の治療

角膜炎の原因に応じた点眼薬を使用します。角膜の障害が重度の場合は手術が必要になることもあります。愛猫の目に異変を感じたら早めに動物病院へ連れていきましょう。

角膜炎の予防

定期的にワクチン接種をし、ウイルス感染を予防しましょう。
また、屋外では感染症や他の猫とのけんかによる外傷などのリスクがあるため、完全室内飼育にすることをおすすめします。

角膜炎の予防

人や犬だけでなく猫も発症する「白内障」~白く濁り視覚障害も~

白内障とは、目の中のレンズの働きをしている水晶体が白く濁る病気です。人間や犬に比べると、猫の白内障は稀と言われています。

白内障の症状

白内障が進行するにつれて、水晶体が白く変色していき、視覚障害が起こります。目がよく見えなくなるため、物につまずいたり、壁に沿って歩くようになったりします。

白内障の原因

猫の白内障はほとんどの場合、猫同士のけんかや交通事故などによる外傷が原因となっています。
他には毒物の摂取や遺伝的なものなどがあります。

先天性(遺伝性)白内障

先天性の白内障はペルシャ、ヒマラヤンなどで稀に確認されています。

白内障の治療

白内障の初期には、病気の進行を遅らせることを期待して点眼薬を使用することがあります。
しかし、点眼薬では完全に治すことができません。症状が進行した場合、外科的な治療が必要になります。

白内障の予防

猫の白内障は他の猫とのけんかや事故などでの外傷が原因となることが多いため、完全室内飼育にすることが予防につながります。
視力が低下すると物にぶつかったり、動きが慎重になったりします。愛猫の目や歩き方に異変を感じたら動物病院へ連れて行きましょう。

実際の治療例

※過去の当社への保険金請求データをもとに、シミュレーションした事例です。
※下記の診療費等のデータは一例であり、一般的な平均・水準を示すものではありません。

ブリティッシュショートヘア3歳 保険金給付事例
病名
結膜炎
ペット品種
ブリティッシュショートヘア
事故年齢
3歳
加入プラン
いつでもパック ライト

治療費合計:8,250円

保険金支払額:8,250

給付率:100% 自己負担率:0%

保険金種類 治療費用 保険金支払額 自己負担 自己負担の内容
通院1日目 4,950 4,950 0
通院2日目 3,300 3,300 0
合計 8,250 8,250 0

結膜炎のブリティッシュショートヘアが治療のため2日間通院したところ、8,250円の治療費用となりました。
当社ペット保険のプリズムペット いつでもパック ライトに加入していた場合は、8,250円が支払われ、自己負担は0円です。

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動物病院の治療費は思った以上に高額になりがちで気軽に通院できない…。そんな時、ペット保険に入っていれば負担が軽くなります。
大切な家族である猫がいつでも適切な治療を受けられるようにペット保険の加入も検討してみてください。

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SBIプリズム少短の獣医師 藤沼淳也

監修者プロフィール

獣医師 藤沼 淳也

獣医学部卒業後、動物病院にて臨床業務に従事。
猫専門病院の院長を経て、現在はより良いペットの生活環境の構築に尽力。

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